五年に一度の法改正により、動物愛護管理法が改正されました。
これまで一番問題視されていた第35条は、
「各自治体は犬猫の引取りを求められた場合、拒否できない」
となっておりましたが、今回の改正により、
「引き取る相当の理由がない限り、拒否できる」と変わり、
以下のように「殺処分をしてはいけない」という文言が加えられました。
第35条4
「都道府県知事等は第一項本文の規定により引取りを行った犬又は猫について、殺処分がなくなることを目指して、所有者がいると推測されるものについてはその所有者を発見し、当該所有者に返還するよう努めるとともに、所有者がいないと推測されるもの、所有者から引取りを求められたもの又は所有者の発見できないものについてはその飼養を希望する者を募集し、当該希望する者に譲り渡すよう務めるものとする。」
一歩前進です。
今年の春、日本中の動物を愛する方々が、多くの国会議員に要望書やパブリックコメントを送り、ついに実現しました。
まだまだ改正すべき点は多く、この間に犠牲になる動物が何十万匹といます。
悪徳ブリダー、虐待、殺処分、二酸化炭素による窒息死、実験動物・・・許せないことばかりです。
なぜなくならないのか・・・・
繁殖業者はお金儲けのために母犬に何度も繁殖させ、それによって生まれた子犬は一ヶ月も経たずに親犬から引き離され、競りに掛けます。
親犬から引き離された子犬は免疫力や抵抗力が無いままペットショップのケースに入れられるのです。
子犬は生後二ヶ月くらいまでの間に、母犬や兄弟犬と遊びながら社会化勉強をするのですが、人間によって家族と早く引き離されるため、情緒不安定になり、むやみに吠えたり、噛んだりと問題行動を起こします。
(ヨーロッパでは生後8週以下は、親犬から引き離してはいけない、と法律で定められています)
以前、邦画の「ハチ公物語」の海外版「HACHI~約束の犬」を、ハリウッドスターのリチャード・ギアさん主演で映画化されました。
そのころ、雑誌の表紙をリチャード・ギアと犬で飾るため、子犬を撮影に使おうとしたところ、リチャード・ギアは激怒したそうです。
「なぜこんな幼い犬を連れてくるんだ」と。
アメリカでも、生後8週以下は母犬から引き離してはいけない、決まっているのです。
日本はなぜ、動物を粗末に扱うのでしょうか。人間も「動物」なのに。
インド独立の父、マハトマ・ガンジーは、こう言っています。
「国の偉大さ、道徳的発展は、
その国における動物の扱い方で判る。」
現在の日本は、話すことができない動物を殺処分していくような国家となってしまいました。
文明は発展し、便利で豊かな国ではありますが、弱いものに耳を傾けることもできないような、無知で心の弱い国となってしまっています。
犠牲になる動物がいなくなる日まで、まだまだ頑張ります。
※ このHPは生徒さんや、ピアノや声楽に興味がある方が見てくださっていると思いますが、日本の動物の現状を知っていただきたく、この場を借りてお伝えしております。
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